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アンレー下のレジンコアは、厚くするほど安心とは限らないようです。

三次元有限要素解析では、1〜2mmの薄いレジンコアが、全体として良好な力学的挙動を示しました。
一方、3mm以上ではエナメル質に生じる応力が大きく上昇しています。
【重要な数字・結果】
・比較した材料 4種類
・レジンコアの厚さ 1〜4mm+全部被覆冠モデル
・咬合荷重 100N
・3mmでのジルコニアモデルのエナメル質応力 77.35〜80.72MPa
・4mmでのジルコニア修復物の最大応力 150.12MPa
では、部分被覆修復でコアの厚さと材料をどう決めればよいのでしょうか?
✅ レジンコアは「厚いほどよい」と考えず、残存歯質とのバランスを見る
この解析では、1〜2mmのレジンコアが全体として良好な応力分布を示しました。著者らは、広範囲MOD修復において2mmを安全域の目安として推奨しています。
ただし、これは有限要素モデル上の提案です。臨床で必ず2mmにすれば破折を防げる、という結果ではありません。
✅ 3mm以上になる設計では、エナメル質への応力集中に注意する
レジンコアが3mmになるとエナメル質応力が急に上昇し、4mmでは修復物側の応力も高くなりました。
コアを厚くするために歯質を追加で削除する設計では、修復スペースだけでなく、残存エナメル質や象牙質へ力がどう伝わるかも確認する必要があります。
✅ 材料ごとの「修復物を守るか、歯を守るか」という応力の違いを見る
ジルコニアは修復物内部の応力が最も高い一方、象牙質の応力は最も低い結果でした。
PICNは修復物内部の応力が比較的低く安定していましたが、象牙質の応力は最も高くなりました。材料名だけで優劣を決めるのではなく、修復物と歯質のどちらに応力が集中するかという視点が必要です。
また、高温側の温度変化では、3mm以上のレジンコアでエナメル質応力が大きく上昇しました。
ただし、この研究はCBCTから作成した下顎第一大臼歯の三次元モデルを用いた有限要素解析です。実際の口腔内での疲労、接着材の劣化、咬合の個人差、破折率や長期生存率を比較した臨床研究ではありません。
「2mm」は絶対的な基準ではなく、設計を考えるときの力学的な目安として捉える必要があります。
❓ アンレー形成でレジンコアが厚くなる症例では、残存歯質と修復スペースをどのように調整していますか?
❓ ジルコニア、二ケイ酸リチウム、PICN(ハイブリッドセラミックス)、金合金を、歯質への応力まで含めてどう使い分けていますか?
「コアを厚くしすぎて再形成した」「この材料では歯質保存を優先している」「咬合が強い症例では設計を変えている」など、実際の判断や失敗経験をぜひ教えてください👇
【出典】
Journal:Clinical Oral Investigations
原著タイトル:Effect of different onlay materials and resin core thickness on stress distribution in partial coverage restorations: a 3D finite element study.
著者:Sensen Chen, Yao Chen, Sifan Chen, Changan Chen, Jie Lin
発表年:2026
DOI:10.1007/s00784-026-07112-2
PMID:42667412
PubMed:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/42667412/