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根管治療後の鎮痛薬、定時に飲む?痛いときだけでよい?🦷
症候性根尖性歯周炎の救急処置後、鎮痛薬を決まった時刻に飲む群は、必要時だけ飲む群の約2倍の薬を使用しました。一方、痛みのスコアに統計学的な有意差はありませんでした。

【重要な数字】
登録された患者 172人
記録と薬を返却して解析された患者 126人
定時服用群 58人/頓服群 68人
処置後の記録期間 3日間
定時服用群の薬の使用量 頓服群の約2倍
症候性根尖性歯周炎は、歯の根の先の周囲に痛みなどの症状がある状態です。今回の対象は、痛みのある歯の救急治療を受けた、全身的に健康な患者でした。
「痛くなくても、時間になったら飲んでください」。この説明は、処置後の全員に必要なのでしょうか?
【何を比べた研究?】
イブプロフェンとアセトアミノフェンを使い、決まった時刻に服用する方法と、必要に応じて服用する方法を無作為に割り付けて比べた臨床試験です。処置後3日間の痛みと服薬状況を記録しています。
ここでいう「頓服」は、必要に応じて服用する方法です。「薬を渡さない」「痛みを我慢する」という意味ではありません。具体的な用量・服用間隔は抄録に記載されていないため、この記事では補いません。
【研究から分かること】
✅ 定時服用では薬の使用量が増えた
定時服用群は、頓服群の約2倍の薬を使用しました。群間差は統計学的に有意でした(P<0.05)。「多めに飲めば、その分だけ痛みが軽くなる」とは限らない結果です。
✅ 痛みのスコアに有意差はなかった
薬の使用量に差があっても、痛みのスコアには統計学的な有意差がありませんでした。著者らは、今回の患者群では必要時の服用が術後の痛みへの対応になり得ると結論しています。ただし、「2つの方法が同等と証明された」とは言い換えません。
✅ 服薬量と、副作用の実測結果を分けて読む
必要時の服用で薬の使用量を抑えられる可能性は、患者説明に役立つ点です。一方、副作用がどれだけ減ったかを示す数値は抄録にありません。「副作用が半減した」などとは説明できません。
【診療で持ち帰りたいこと】
今回の結果は、全身的に健康な患者の救急歯内処置後に、一律の定時服用が必要かを見直す材料です。研究に近い条件なら、必要時に服用する方法を、患者ごとの処方方針として検討できます。
実際の処方や患者説明は個別の診察で決めるものです。この論文は、特定の用量・間隔を全員に指示する根拠でも、患者さんが自己判断で処方を変更するための情報でもありません。
【エビデンスの限界】
登録172人のうち解析対象は126人で、記録を返却しなかった患者の影響に注意が必要です。追跡は3日間で、全身疾患のある患者や他の歯科手術へ、そのまま当てはめることはできません。この記事は確認できた原著抄録に基づき、有意差がないことを同等性の証明とは扱っていません。
【先生方はどう説明していますか?】
❓ 根管治療後の鎮痛薬を、どんな患者・処置で定時服用と頓服に分けていますか?
❓ 「必要時に飲む」の説明で、患者さんが迷いにくくなった声かけや工夫はありますか?
「処置後の見通しを先に伝えている」「服用方法と相談の目安を分けて説明している」など、実際の診療での工夫をぜひ教えてください。
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【出典】
Malueg M, Danko J, Drum M, Nusstein J, Sutherland S, Reader A, Chandrasena S. Efficacy of on-demand versus scheduled postoperative pain medication in endodontic patients with symptomatic apical periodontitis: A Randomized Controlled Trial. Journal of Endodontics. 2026 Oct 21. Online ahead of print. doi:10.1016/j.joen.2026.10.006. PMID:42906676.
DOI:10.1016/j.joen.2026.10.006
画像の錠剤・時計は服用タイミングを表す概念イメージです。研究の薬剤の外観・服用時刻・錠数を再現したものではありません。
