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再根管治療した臼歯、残存歯質41%をどう読む?10年予後から考える保存判断🦷

再根管治療を終えた臼歯。どこまで歯質が残っていれば、長期保存を期待できるのでしょうか。【結論】


今回の前向き研究では、再根管治療後に金属焼付冠で修復した臼歯の推定10年累積生存率は85.4%でした。


残存する歯冠部歯質の体積が41%未満だった歯では、抜歯率が20.7%。41%以上では5.9%で、41%未満の群は抜歯率が3倍以上でした。


ただし、41%はこの研究集団から算出された「残存歯冠体積」の閾値です。フェルールの高さや壁の本数を示す数字ではなく、すべての症例へ一律に適用する絶対的な保存基準でもありません。


【どのような研究?】


対象は、再根管治療を受けた140名・臼歯156本です。治療前にデンタルX線写真とCBCTを撮影し、再根管治療後・支台築造前の口腔内スキャンから残存歯冠体積を計測しました。


その後、すべての歯を金属焼付冠で修復し、12・24・36・48・120か月で経過を確認しています。10年時点の追跡率は66.4%でした。


【主な結果】


・推定10年累積生存率:85.4%


・残存歯冠体積41%未満の抜歯率:20.7%


・残存歯冠体積41%以上の抜歯率:5.9%


・12か月時点のCBCT所見が不良だった歯では、良好だった歯と比べて抜歯リスクが4.5倍


・Dental Practicality Index(DPI)と抜歯リスクには、有意な関連を認めなかった


【臨床でどう使う?】


1.治療前に「再根管治療できるか」だけでなく、治療後にどれだけ歯冠部歯質を残せるかを評価する


2.41%を単独の抜歯基準にせず、残存歯質の体積・分布、フェルール、亀裂、歯周組織、補綴設計を組み合わせる


3.治療直後だけで判断せず、12か月時点のデンタルX線写真や、適応がある場合のCBCT所見を長期予後の再評価に使う


患者説明では、「残存歯質が少ないから必ず抜歯」ではなく、残せる歯質と12か月後の治癒所見が長期予後に関係した研究として提示するのが適切です。


【この研究の限界】


専門医の監督下にある大学院歯内療法ユニットで行われ、修復方法は金属焼付冠に統一されています。10年時点で全症例を追跡できたわけではなく、41%という閾値も別の患者集団や修復方法で同じとは限りません。


残存歯質の体積と予後の関連を示した研究であり、「41%以上にすれば歯を残せる」という因果関係を証明したものではありません。


再根管治療歯の保存判断で、皆さんは残存歯質をどのように評価していますか?【出典】


Al-Nuaimi N, et al. A Prospective Study on the Effect of Coronal Tooth Structure Loss on the Survival of Root Canal-Retreated Posterior Teeth Restored With Metal Ceramic Crowns With up to 10-Year Follow-Up. International Endodontic Journal. 2026.


PMID: 42746756


DOI: 10.1111/iej.70273


https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/42746756/



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