
【歯科医師必見】歯科医師会のメリット・デメリット?
歯科医師としてのキャリアを築く上で、「歯科医師会」への入会選択は開業医なら誰しもが通る道です。会員になるメリットやデメリット、サポート体制を調査しました。
そもそも歯科医師会とは?
歯科医療を通じて、地域住民の健康を支える公益団体です。
歯科医師としてのスキルアップを図りつつ、社会的な使命を果たせる場所です。
入会のメリットとデメリット比較すると、費用面・時間・労力・診療面・経営面・キャリア面で比較するとそれぞれの特徴が見えてきます。
まとめ
+団体保険料の割引、国保保険料の割安設定、医療信用組合の融資
ー入会金、三層構造(日歯・県歯・地区歯)の会費
+研修会等での知識習得、経営・保険請求のサポート、人材紹介によるスタッフ採用の効率化
ー研修会等への出席時間、地域活動への参加
+保険関連制度・知識の習得、歯科医療技術向上の講習、二次医療機関との連携、障がい者歯科診療のサポート
ー研修参加による診療時間の調整
+保険診療のサポートと最新情報、経営・税務相談、医事紛争時の対応支援、有利な金融サービス、医院継承相談
ー会費の経営コスト、全てのサービスを活用できない可能性
+人脈形成と情報交換、学術活動を通じた専門性向上、地域医療貢献による社会的評価、勤務医・臨床研修医向け特別制度
ー特定の診療スタイルに対する組織的適応範囲の制約

会員になるメリット
1. 学術研修と専門性の向上
日本歯科医師会の生涯研修事業をはじめ、県や郡市区単位での各種研修会・講習会が年間を通じて開催され、最新の知識や技術を習得できます。
主な研修内容:
- 各種認定医研修会
- 専門的な学術講演会
- 最新の歯科医療技術セミナー
- 診療ガイドラインの更新講習
- 症例検討会
2. 地域医療への積極的な参加
地方自治体の歯科検診や乳幼児歯科健診、学校歯科保健活動など、地域に根ざした医療活動に参加する機会が提供されます。
参加できる地域活動の例:
- 歯と口の健康週間行事
- 8020表彰事業
- 歯・口の健康に関する図画・ポスターコンクール
- 地域包括ケアシステムへの参画
- 学校歯科医としての活動
3. 社会保険・保険指導のサポート
保険診療や診療報酬請求に関する情報提供、講習会の実施、カルテ・レセプト請求に対する相談・アドバイスなど、保険業務に関する支援が受けられます。
経営サポート内容:
- 保険診療に関する最新情報の提供
- 診療報酬改定時の講習会
- レセプト請求の相談・指導
- 個別指導対策と事後フォロー
- 医療安全・感染症対策の情報提供
4. 医院経営の支援
経営税務に関する情報提供、医療安全対策、労務対策、人材紹介など、医院経営に関する多角的なサポートがあります。
主なサポート内容:
- 経営税務に関する相談(顧問税理士によるサポート)
- 顧問弁護士への相談
- 労務管理のサポート
5. 医療紛争への対応体制
医事処理委員会や顧問弁護士による迅速な対応体制が整備されており、医療紛争への備えが万全です。
主なサポート内容:
- 医事処理委員会による専門的なアドバイス
- 顧問弁護士による法律相談
- 事故報告時の対応サポート
- 患者とのトラブル解決支援
- 紛争時の交渉・調停サポート
6. 充実した保険制度
福祉共済保険制度、団体生命保険、所得補償保険、歯科医師賠償責任保険など、会員の生活と業務を支える多様な保険制度が用意されています。(愛知県の場合)
利用可能な保険制度:
- 掛捨て型生命保険(個人加入より約30%安い)
- 団体生命保険
- 所得補償保険(個人加入より約40%安い)
- 歯科医師賠償責任保険(1事故1億円限度)
- 無事故の場合、所得補償保険料の20%還付
7. 割安な歯科医師国保
一般市町村国保と比較して割安な保険料で、さまざまな保健事業による健康サポートが受けられます。(愛知県の場合)
歯科医師国保のメリット:
- 一般市町村国保より割安な保険料設定
- 人間ドック受診の助成制度
- 従業員健康診断への助成
- 契約福利厚生施設の利用
- 医療法人化後も継続加入可能(条件あり)
8. 資金面でのサポート
愛知県医療信用組合との連携により、開業資金や医療機器購入資金、教育ローンなど、歯科医師のライフサイクルに合わせた金融商品が提供されています。(愛知県の場合)
医療信用組合のメリット:
- 出資配当金実績7%の高配当
- 一般金融機関より有利な預金金利
- 開業資金の融資
- 医療機器購入資金の融資
- 教育ローンなど各種ローンの提供
- 歯科医師のライフサイクルに合わせた金融商品

考慮すべきデメリット
1. 会費の負担
入会や年会費の支出にあたって、費用負担が発生します。
日本歯科医師会、都道府県歯科医師会、地区歯科医師会の三層構造になっているため、それぞれに会費を納める必要があります。新規開業時は特に初期費用がかさむ時期であり、この負担を考慮する必要があります。
その反面、地方自治体の歯科検診からの収入や学校歯科保険に関わる収入も得られます。
費用の内訳:
- 入会金(一時金)
- 日本歯科医師会会費(年会費)
- 愛知県歯科医師会会費(年会費)
- 地区歯科医師会会費(年会費)
- 各種事業協力費
2. 活動への参加
各歯科医師会の会員は社会貢献とキャリアアップを目的に、地域の保健活動や公衆衛生活動を行い社会的使命を果たしており、地域医療や公衆衛生活動への参加を求められた場合、時間的な負担が増える可能性があります。
時間を要する主な活動:
- 研修会・講習会への出席(施設基準講習を含む自主選択の会議)
- 地域歯科保健活動への参加(自治体への公衆衛生事業として自主選択の参加)
- 各種委員会や地区活動への参加(任意)
3. 全てのサービスを活用できるとは限らない
歯科医師会は多様なサービスを提供していますが、自分の診療スタイルや経営方針によって全てのサービスを活用できるわけではありません。
確認すべきポイント:
- 地域活動参加と診療スケジュール
- 自院の診療内容と研修内容の整合性
- 医療現場で起こるトラブルへ対処への必要性
以上、歯科医師会に入会するべきかどうか、比較検討をしました。
その後入会したい場合の手順を記載します。
入会を考えた場合
「同じ地区の知人歯科医師に紹介してもらう」か
「歯科医師会の各県ホームページから問い合わせをする」のが良いかと思います。

入会を検討している場合何をすればいいのでしょうか?
ここでは愛知県を例に示します。
(各県の窓口に電話すれば、詳細を説明してもらえます。)
入会手続きの流れ
- 就業場所を有する郡市区歯科医師会への入会手続き
- 「歯科医師会入会申込書関係書類交付願」の発行
- 入会説明会の予約と参加
- 入会書類の提出
- 理事会での入会審査
- 入会金の通知と納入
- 入会完了
入会説明会について
入会説明会の日程は年度ごとに設定されています。
最新の日程は歯科医師会のウェブサイトで確認するか、直接問い合わせしてみてください。

よくある質問(FAQ)
Q. 勤務医でも入会できますか?
A. はい、勤務医の方も入会できます。
愛知県の場合は「臨床研修医・勤務医会員制度」を設けており、入会金・会費無料で各種情報提供や研修会参加の機会を得ることができます。将来の開業に向けた準備としても有益です。
Q. 入会金や年会費はいくらですか?
A. 入会金および年会費は地区や会員種別によって異なります。
また、日本歯科医師会、愛知県歯科医師会、地区歯科医師会それぞれに会費が必要です。
Q. 歯科医師会に入会しないと、健診事業に参加できないのですか?
A. はい、地方自治体の行う歯科検診や乳幼児歯科健診、診療所型歯科健診は歯科医師会が委託を受けている事業のため、未入会の場合は個人で受託することができません。
健診事業への参加を希望される場合は入会をご検討ください。
Q. 学校歯科医になるには歯科医師会への入会が必須ですか?
A. 愛知県内では、歯科医師会会員であることが前提となっているため、学校歯科医としての活動を希望される場合は歯科医師会への入会が必要です。
参考リンク
1.愛知県歯科医師会:
2.愛知県の歯科口腔保健リーフレット等:
(愛知県の歯科口腔保健リーフレット等(一般向け) - 愛知県)
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(2025.8 時点での記事です)
