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上顎洞底挙上術後、“根尖側骨高2mm”をどう読む?🦷

側方アプローチによる上顎洞底挙上術と同時埋入を行った195本の後ろ向き研究では、根尖側骨高が2 mmを超えていることが、すべての評価時点でインプラント生存の独立した保護因子として報告されました。

つまり、術後画像でインプラント根尖側を覆う骨の高さを確認することが、経過観察を考える一つの材料になり得るという結果です。


【重要な数字】

・解析対象:195本

・比較した根尖側骨高:2 mm以下/2 mm超

・2 mm超のハザード比:術直後0.100/6か月0.039/2年以上0.040

・2 mm以下群の40か月累積生存率:測定時点により20.0%/37.5%/46.1%


では、この「2 mm」を臨床でどう扱えばよいのでしょうか?


【研究から分かること】

✅ 根尖側骨高と洞内の骨造成量は、術直後から6か月までに有意に減少し、その後も低下していました。


✅ 根尖側骨高が2 mmを超えていることは、術直後・6か月・2年以上の各評価時点で、インプラント生存と独立して関連していました。


✅ 著者らは、治療計画に根尖側骨高を取り入れ、術後早期からモニタリングする重要性を強調しています。


一方で、根尖側骨高の「変化量」そのものは、生存と有意に関連しませんでした。また、根尖側骨高を解析モデルから外すと、喫煙が独立した予測因子となりました。


だからこそ、2 mmだけで判断を完結させず、患者背景や術後経過と合わせて読む必要があります。


【エビデンスの限界】

この研究は195本を対象とした後ろ向き研究です。根尖側骨高とインプラント生存の関連は示されていますが、2 mmを超えるように介入すれば生存率が上がる、という因果関係を証明した研究ではありません。


また、40か月累積生存率は、根尖側骨高を測定した時点ごとに異なる値が報告されています。単一の数字だけを切り取らず、研究設計とともに解釈する必要があります。


【先生方はどう見ていますか?】

❓ 上顎洞底挙上術と同時埋入を行った症例で、術後画像のどの所見を経過観察の中心にしていますか?


❓ 根尖側骨高が少ない症例では、患者説明やリコール間隔をどのように調整していますか?


「この所見を必ず追っている」「このタイミングで追加評価している」、逆に「この数字だけでは判断しにくかった」など、実際の工夫や経験をぜひ教えてください。



【出典】

Journal:Clinical Oral Investigations

原著タイトル:Apical bone coverage and implant survival after lateral sinus floor elevation: a retrospective study.

著者:Zhao Jiaying, Wang Zhikang, Gao Bicong, Wang Ying, Huang Tingben, Chen Yani, Lai Kaichen, Cai Wenjin, Yang Guoli

発表年:2026

DOI:10.1007/s00784-026-07101-5

PMID:42696071

PubMed:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/42696071/


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