logo

企業・一般法人

歯科医師の学習格差をどう是正し、いかに底上げしていくのか(月星太介先生)【Dr's Interview#07】

臨床・教育に携わる指導医に加え、講演活動や書籍の執筆にも精力的に取り組んでいる月星太介先生(愛知県海部郡蟹江町)。


根管治療のさまざまなトラブルの対応策を解説した書籍『完全解説 根管治療トラブル攻略本』(クインテッセンス出版)の編著者を務めた月星先生に、

ご自身の活動姿勢や歯科業界の課題、次世代へのメッセージなどをお伺いした。







※購入ページはこちら

完全解説 根管治療トラブル攻略本 (LINK)




|   1. 歯科医師としての基本姿勢・ポリシーは?



患者さんに最適なプランを提供し、満足してもらえる治療を行うこと。


歯科医師として、キャリア初期から現在まで

月星先生が一貫して大切にしてきた、基本姿勢だ。



月星先生:

患者さんにとってベストであれば、どのような治療でもいいと思っています。最適な方法を探り、患者さんに納得してもらえる治療を選択することが何より大切です。」



"患者さんへのコンサルテーションとは、歯科医師のプレゼンテーションだ" と語る。

プレゼンテーションで重要になるのは、歯科医師の考えを患者さんに押し付けないこと。


"治療の選択肢全てを、同じ情報の質でフラットに説明すべき"と、月星先生は考えている。



月星先生:

「言葉だけでなく、患者さんの表情や雰囲気もしっかりと見た上で治療方針を提案しています。すぐに決めてもらうのではなく、考えるための時間を患者さんに持ってもらうことも大切です。今後の可能性や治療に費やす期間などを明確に伝え、患者さんの理解を深めることが、説明を行う上での基本スタイルです。」




|    2. 根管治療のトラブルに関する疑問を解消するために



歯科の臨床現場は、技術力と手間の積み重ねで成立している。

逆を言えば技術や手技の差によって、望ましくない結果に至った症例を目にすることも、少なくはない。


歯科治療の基盤となる「根管治療」の予後をいかに向上させるか-


『完全解説 根管治療トラブル攻略本』の出版には、2年以上の歳月と、危機を乗り越えるドラマがあったという。



月星先生:

「3名の共著者で8項目ずつ出し合い、制作途中から書籍編者に私が指名されました。掲載する症例、論文、言い回しなどを擦り合わせながら、書籍に統一性を持たせる作業はかなり大変でした。3名とも使う言葉もそれぞれ違うし、考え方が異なっている点もありますから。」


出版にあたって、読者が理解しやすいように

[できるだけ症例写真や図説を豊富に掲載すること]や、[Q&A方式で回答を示すこと]、[回答の裏付けを論文ベースで記載すること]など、執筆者とともに

本の企画立ち上げ時から決めていた事項もある。



月星先生:

「技術や知識がこれだけ進歩し、器具も揃っているのに、完璧な治療方法が確立されていない分野が根管治療です。誰もがつまずき、トラブルに悩んだことがあると言っても過言ではないこの治療の最善のゴールに向かって、歯科医師の役にたつ本にしたいという想いを込めました。」



|    3. 歯科医師の二極化という課題への対応



月星先生は、歯科業界の課題を歯科医師の知識やスキルの二極化として捉えている。



月星先生:

「勉強し続ける人と、そうでない人の二極化は、解決が困難な課題と言えます。以前からこの問題はありましたが、向上心をもって活動している優秀な人がいる反面、情報を吸収しようという意識があまり感じられない人たちも多くなっています。」



情報が簡単に手に入る現在、取捨選択や有益な情報を治療品質向上にどう繋げていくかが、重要なポイントになっている。



月星先生:

スキルを高めようという姿勢のない人たちの底上げをするには、どのような方法が有効なのか。歯科業界全体で検討すべき事柄だと感じています。



|    4. 自分にできることは何か



月星先生は、今後のビジョンとして国内外を問わずさまざまな場のセミナー・講演に対して、積極的に取り組んでいきたいと考えている。



月星先生:

「依頼を受けた講演は、できる限り断らないようにしています。私の話を聞いてくれた医療従事者の方々の先には、必ず患者さんがいます。特に外傷歯学の話では私の話によって、ひとつでも多くの情報を得て、知識を整理してもらえれば、結果的にその方々が接する患者さんにプラスの影響が出るはずです。」



歯の外傷など、歯科分野で様々な講演を行っている月星先生。


月星歯科クリニック主催の歯科医師向けセミナーや、歯科医師会主催の養護教員向け講演会などにくわえ、最近では台湾やインド、シンガポールといった海外で講演する機会も増加しているという。




月星先生:

「セミナーや講演会などで受ける質問は、私にとって大変貴重な情報です。話を聞いてくれた歯科医療者たちが、どのような疑問を持っているのかを知ることができます。同じような質問が続いたときは、講演で十分に伝わっていない部分を確認でき、自分自身のアップデートにも繋がります。情報を伝えることで、私自身が勉強になる経験を得ることができるわけです。」




|    5. 同世代の優れた人と接する機会を持ってほしい



セミナーや講演会で若い世代の歯科医師と接することの多い月星先生に、次世代を担う若手歯科医師へのメッセージを聞かせていただいた。



月星先生:

「同業の優れた方々と接する機会を積極的に持つことが、非常に大切です。特に、同年代で頑張っている人のプレゼンテーションを聞く機会があると、モチベーションが格段に向上します。つい最近、当院の若手歯科医師が、同世代のプレゼンテーションを聞いて『本当にすごかった』と目を輝かせていました。優れた人々と接点を持つことで刺激を受け、自分自身の成長に繋げてほしいと思います。」





| ドクターズプロフィール



月星歯科クリニック 副院長:月星 太介

月星歯科クリニックHP (LINK)



| 出典



クインテッセンス出版株式会社 (LINK)

完全解説 根管治療トラブル攻略本 (LINK)



| レポーター


\\ 歯科医療者の皆様を第一に!//

医療者TERRACE 編集部

山崎 康弘 




エンド#診断エンド#根管治療エンド#その他
20 件のリアクション