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上顎洞炎、歯が原因かも?CTで確認したい4つの所見🦷
上顎洞炎のCTで、洞内の粘膜だけを見ていませんか? 耳鼻科の単施設研究では、調べた84洞のうち50洞に、歯の関与を示唆する画像所見がありました。つまり、洞の中に加えて上顎歯も確認する大切さを示す結果です。

【重要な数字】
対象 65人・84洞
歯の関与を示唆する所見 50洞(59.52%)
該当50洞のうち根尖病変 28洞(56%)
該当50洞のうち歯根膜腔の拡大 17洞(34%)
では、CTのどこを確認すれば歯科の評価につながるのでしょうか?
【まず結論】
上顎洞炎の画像を確認する場面では、洞底の粘膜肥厚に加え、歯側の4所見を意識して見直す。そのうえで歯科・耳鼻科の評価につなげる、というのが今回の学びです。CT所見だけで原因歯や治療法を決める研究ではありません。
【歯性上顎洞炎とは?】
歯や歯周組織に由来する病変が上顎洞の炎症に関わるものです。上顎洞は上顎の奥歯に近い空洞ですが、「近い」「修復物がある」という理由だけでは歯が原因と確定できません。
【どんな研究?】
単一の大学耳鼻科外来で、急性または慢性上顎洞炎が画像で確認された65人・84洞を対象にした後ろ向き研究です。CTを歯科放射線医、耳鼻科医らのチームが評価しました。対象は、この外来を受診し、過去1年以内の副鼻腔CTがある患者です。
【CTで確認したい4つの所見】
① 根尖病変:歯根の先端付近の病変。今回、歯の関与を示唆する所見があった50洞のうち28洞(56%)に認められました。
② 歯根膜腔の拡大:歯根と周囲の骨の間にある歯根膜のスペースが広がった所見。17洞(34%)に認められました。
③ 口腔上顎洞交通:口腔と上顎洞が通じている状態を示す所見。15洞(30%)に認められました。
④ 大きな修復物:広い範囲の歯科修復物。9洞(18%)に認められました。ただし、その存在だけで修復物や処置を炎症の原因と判断することはできません。
これらの割合の分母は「歯の関与を示唆する画像所見があった50洞」です。所見は重複し得るため、割合を合計して100%にするものではありません。
【結果:84洞のうち50洞に、歯の関与を示唆する所見】
該当したのは50/84洞(59.52%)、患者数では40人でした。その40人のうち38人は、CTだけに基づくチームの事後的な合意では歯科紹介が必要と判断されました。実際の紹介実施数や歯科治療後の改善率を示す数字ではありません。
【研究から分かること】
✅ 洞底の粘膜肥厚とともに、上顎歯の4所見を意識して見直す。
✅ 歯の関与を示唆する所見があれば、歯科評価につなげる。
✅ CTだけで判断を完結させず、歯科と耳鼻科の連携を考える。
【読み違えないために】
59.52%は、選ばれた単施設の84洞における画像上の割合です。一般の上顎洞炎患者の約6割が歯性だと断定する数字でも、CT所見の診断精度でもありません。また、この4所見は全例への追加CT、根管治療、抜歯を一律に勧める基準ではありません。
【先生方はどうしていますか?】
❓ 耳鼻科から上顎洞炎の相談があったとき、歯科側ではどの所見から確認していますか?
❓ 歯科と耳鼻科の情報共有で、評価が進みやすくなった工夫は何ですか?
「この所見を見直して気づいた」「紹介時にこの情報を添えると役立った」など、現場の経験をぜひ教えてください。
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【出典】
Mehta US, Pion T, Parham K, Tadinada A. Recognizing Odontogenic Maxillary Sinusitis in the ENT Clinic: Four CT Findings That Should Prompt Dental Evaluation. Ear Nose Throat J. 2026 Oct 18. Online ahead of print. doi:10.1177/01455613261497899. PMID:42893428.
